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動物や自然の楽しい世界、盛岡市本宮(岩手県立美術館)、若冲が来てくれました - プライスコレクション 江戸絵画の美と生命 。

IMGP9840.jpg


ツイートで
岩手県知事の達増さんが


「国宝級の江戸絵画が約百点ですが、
動物や鳥のユーモラスな、カワイイ作品が多く、
マンガ『とりぱん』が好きな人なら
きっと気にいります。」


とツイートされているのを見て、
行ってみることにしました。


IMGP9842.jpg


江戸絵画というものと会うのは
はじめてのことです。


IMGP9841.jpg


前期と後期に作品をわけて
展示されておりましたが、
前期は鳥っこが多くおりました。


IMGP9843.jpg


鳥っこだけでなく、
様々な動物たち。
様々な植物たち。
様々な人間たち。
動作、表情、服、毛並み、
視線、季節。
線で形作られる
平面の世界。


この平面の世界というのは
観る側のこころに対しても平面といいますか、
同じ視線の高さ、
同じこころの高さのような気がします。
それぞれが独特の世界観がありますけれど、
圧迫してくるような世界はありません。


ジョー・プライスさんのコレクションが
そういったものが多いのかもしれません。
楽しめるものが多いのかもしれません。



サルの動きは
視線の先を追いたくなる絵でした。
崖の上からのぞく姿や
座って蜂を見上げる姿。
サルと崖。
サルと蜂。
背景がなく、それだけが描かれていて
サルだけをより注目しますし、
注目しますと、その視線を追ってしまいます。
実際のサルをきちんと
知っているわけではありませんけれど、
足や手の動きもリアルに感じられます。
視線もいいのですが、
口もいいのです。
蜂を見上げているサルの口が
ちょっと開いているか開いていなかくらいの
開き具合で、
飛ぶ蜂に
意識をとられている姿が観られます。
(岩上猿猴図 がんじょうえんこうず 
 渡辺南岳 わたなべなんがく)
(猿図 さるず 森狙仙 もりそせん)



だるまの着ものの線が太く
この豪快な線だけで
どっしりとした印象がより強くなります。
大きな顔、大きな目、
大きな鼻、大きな口、
全身を覆う毛。
眉間にしわをよせ、
口をへの字にして
その目はじっと何かを見ています。
眼力が強く、
意思の強さや太さを感じますが、
線と太さがさらにそう感じてしまうのです。
(達磨図 だるまず 河鍋暁斎 かわなべきょうさい)



タンチョウヅルが何羽も重なって
いろいろな方向を見ていて、
そこに何羽いるのか
ぱっと見ではわからない
不思議な絵です。
タンチョウヅルの細い足と
ぱっと開いたあしゆび。
このあしゆびを見ていると
こちらまであしゆびが開いてしまいそうで
白で羽の毛一本一本を描いてあり、
いろいろな方向に首を曲げ、
細いくちばしはいろいろな方向に向いています。
(群鶴図 ぐんかくず 伊藤若冲 いとうじゃくちゅう)



20種類以上50羽以上の鳥が
松や梅の木にとまったり
飛んでいたりする絵は
ずいぶんとにぎやかで
たのしくなってしまいます。
鳥っこがたくさんです。
(松竹梅群鳥図 しょうちくばいぐんちょうず
 中住道雲 なかずみどううん)



いっぱいに描かれた
うねる海の上をわたるツバメを見ていると
命をかけて飛ぶ姿があります。
普段、目にするかわいらしいツバメとは違って
目や羽をみるかぎり
力強さを感じます。
(波浪飛燕図 はろうひえんず 
 岡本秋暉 おかもとしゅうき)



今回の展示は
鳥っこのほかに
トラの絵がたくさんあります。
けれど、この絵を描いた人たちは
本物のトラを見たことはなく、
それぞれが想像やほかの絵を参考にして
描いていたようです。
円山応挙はトラ皮を手に入れて
毛皮を参考にし、
骨格は猫を参考にしたようで、
応挙一門はみんな毛を一本一本描き、
そして、ニャンコのようなトラに
なったようです。
ふさふさしています。



かわいい手長ザルの絵は
いやされます。
栗の木や水辺であそぶ手長ザルの
笑ったような笑顔と
やわらかそうな、
柳のような長い腕は
風が吹かれたならば
ふわりと流されそうで、
みんな楽しそうです。
(栗樹猿猴図屏風 くりじゅえんこうずびょうぶ)



四季の鮮やかさ。
植物で四季を描いた絵は
日常生活の中に置いておきたいと
思うほど
鮮やかな色であったり、
静かな静かな景色であったり、
穏やかな時間であったり、
季節を感じることができ
何度見ても飽きることがありません。



色づくカエデの赤は
こころに飛び込んでくる赤で
山に行って観た紅葉を思い出させる赤でした。
あのときも、秋を代表する赤の鮮やかさに
こころを奪われた感覚が
この絵を観たときによみがえりました。
(青桐・紅楓図 せいとうこうふうず
 鈴木基一 すずききいつ)



たらし込みと言われる技法をつかって
描かれた絵は
にじませることによって
動きのあるといいますか
変化する色の葉や茎は
美しくて面白く、
その先に咲くケシやアザミは
自然の美しさというよりも
どこか幻想的な印象を受けます。
(芥子薊蓮華草図 けしあざみれんげそうず)



一月から十二月、12の掛け軸。
カレンダーのように
それぞれの月に
代表する植物や虫、鳥を描いた絵は
毎月、掛け軸を掛け替えては楽しむ姿が
思い浮かびます。
(十二か月花鳥図 じゅうにかげつかちょうず
 酒井抱一 さかいほういつ)



屏風に描かれた静かな風景。
滝の落ちる姿、
流れる川、
川沿いにある松、
霧の中にあって
霧の中からそれぞれがそっと現れます。
観ている側も静かな気持ちになります。
(懸崖飛泉図屏風 けんがいひせんずびょうぶ
 円山応挙 まるやまおうきょ)



屏風には金箔を使うものが多い中
銀箔をつかったものがあります。
屏風の片側は夏、もう片側は冬なのですが、
涼しさや寒さと静かさを感じられます。
雪の降り積もった無音と
しばれる真冬日の冬を
思い出してしまいます。
(夏冬白鷺図屏風 かとうはくろずびょうぶ
 山口素絢 やまぐちそけん)



伊藤若冲のニワトリ。
実際に飼って観察したというニワトリは
かっこいいです。
にわとりってあんなにも
いろいろな色を持っていて
トサカの赤から
胴体の様々な茶色、
尾の白黒、足の黄色。
それと合わせて背景に
草の緑、
背後のアジサイの青、
バラの白からピンク。
色彩豊かで
アジサイや草の青系の色が
背景にあると
暖色系の多いニワトリが
より際立つような
より前に出ているような
気がします。
(紫陽花双鶏図 あじさいそうけいず
 伊藤若冲 いとうじゃくちゅう)



最後に
たくさんの動物が
タイル調で描かれた楽しい絵
鳥獣花木図屏風。(ちょうじゅうかぼくずびょうぶ)
舞台の最後に
全員が出てきて挨拶をしてくれているような
気になります。
プライスさんが東北の人たちに
見せたいと最初に思った作品です。
様々な動物たちが
平和に共存している姿。
伊藤若冲が描いたこの世界に
東北の未来を重ねているのかもしれません。



伊藤若冲をはじめとした
プライスコレクションは
どれも楽しく観ることができるものばかりです。
江戸絵画を知らなくても
感覚的に楽しめます。
今回の展示は子どもでも楽しめるように
工夫がされています。
むしろ、大人よりも子どもの方が
より楽しめるかもしれません。
絵に対して素直であればあるほど
楽しめるかもしれません。



江戸時代の人々が描いた世界と
出会えることができました。
ありがとうございました。



東日本大震災復興支援
「若冲が来てくれました - プライス・コレクション 江戸絵画の美と生命 -」
5/18-7/15
9:30-18:00(入館は17:30まで)



岩手県立美術館
盛岡市本宮字松幅12-3
休館日:
月曜日(ただし月曜日が祝日、振替休日の場合は開館し、直後の平日に休館)
12月29日から翌年1月3日まで。
http://www.ima.or.jp/



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岩手県盛岡市在住。もりおかの中から感じたことを書いております。個人的なブログです。【このブログについて】

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