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利益は誰のために 第9回、P.F.ドラッカー:マネジメント。

マネジメント1


利益は誰のために 第0回
【第1回】【第2回】【第3回】【第4回】
【第5回】【第6回】【第7回】【第8回】


第9回


第8章 目標
マークス&スペンサー物語


ここではイギリスで店舗展開した
マークス&スペンサーのことについて
書かれています。


ポーランド系ユダヤ人露天商マイケル・マークスと
イギリス人のトマス・スペンサーが始めたお店です。
1894年にリーズで開業したそうです。
(上記はウィキペディアから)


1ペニーショップを開き、
1915年には一大チェーンをつくり成長します。
第一次世界大戦が1914年~1918年ですので、
第一次世界大戦前にだいたいチェーンをつくりあげた
ということになります。


ちなみに、イギリスのテレビドラマ、
セルフリッジ 英国百貨店(原題:Mr.Selfridge)の
シーズン1は1908年~1910年を舞台としているようです。
このお話は、ロンドンで豪華な百貨店をつくり、
様々な手法によって、
今までのデパートでの商売方法ではやってこなかった、
お客の視点で考えて販売やサービスを
提供することによって成功します。


そう考えるとこの物語の時代に、
セルフリッジの客層とは違う相手に
マークス&スペンサーは
1ペニーショップで貢献していたのでしょう。


実は、1シーズン8話目に
主人公のハリー・ゴードン・セルフリッジの旧友である
フランク・ウールワースがロンドンにきて
ディスカウントストアを開こうとする
話があります。


それに対抗して
低価格で提供できる商品やサービスを考えます。
一部の商品だけ半額セールをしたり、
1ペニーで提供できる商品を考えたりします。


一部の商品を安くすることで
顧客を呼び込むというのは
今では常套手段で、
商品単体では赤字になるけれど、
お店に来ていただいて
ほかの物もいっしょに買い物をしてもらう、
というはスーパーをはじめ、
よくあります。
日本のスーパーでは
いつも卵、安く売っています。


この物語では
主人公のハリー・ゴードン・セルフリッジが
デパートの店員に対して
質問を投げかけるだけで
自ら提案はしません。


デパートの店員たちは自ら考えて
ハリーのところへ行き、
こうしたい、と提案しにいきます。


最後には、各売り場で
1ペニーで売れる商品を提供できる体制に
なっておりました。


これはテレビドラマの話ではありますが、
なんとも人を動かし活かす能力に
長けた人であります。



話は戻しますが、
マークス&スペンサーは
1920年代にはすでに財をなしていたようで、
満足していました。


ところが、サイモン・マークスが
アメリカへ行き、
シアーズの成功を目にして、
事業の目的とミッションを再検討します。
(創業者のマイケル・マークスは
1907年死去、マイケルの長男であるサイモンが
事業を継承しています。)


単なる小売業ではなく、
社会革命の担い手である、としてます。


勤労階級者に対して
上流階級よりも優れた品質を、
彼らにも手が出せる価格で提供する。


そのようなミッションにします。


マークス&スペンサーは
今まで雑貨店チェーンでしたが、
アパレル関係にしぼることにします。


第一次世界大戦後のヨーロッパは
ファッションを気にするようになっていて
軍服生産の経験から
メーカーは安くてよいものを
提供できる体制になっていました。


そこで近代的な
大量流通システムをつくりあげることで
大きく成長することになります。


『取扱い商品の集中化によって変身した。
この集中化の決定によって、
マーケティングの目標を設定することが
できるようになった。
すなわち、
「顧客は誰か。
誰であるべきか。
いかなる店舗が必要か。
いつ必要か。
いかなる価格政策をとるか。
いかなる市場を狙うか」
を決定できるようになった。』
(マネジメント上 P125)


取り扱う商品を絞ることで
マーケティングを
明確に対象者を決めて
できるようになったようです。
そこから連なるように
次々と目標が明確にしていき、
はっきりとした
理解できるかたちとなります。


やはり、目標が曖昧では
進む針路も
曖昧のままになってしまいます。
よくわからない
市場という海の上で
なんとなく漂っているだけに
なってしまって、
海の変化に対応するだけしか
できないのでしょう。


次には
イノベーションの目標設定が
可能になったと書かれています。


必要とする衣料品は存在していなかったので
品質管理からスタートし、
品質管理のための研究所で
新製品の研究開発とデザイン、
繊維、染料、生産プロセスの開発を行います。
メーカーの発掘、育成にも力を入れます。
既存のメーカーが
新興ベンチャーに指示されるのを
好まなかったそうです。
これは雑貨店では
名前がしれていたのでしょうけれど、
アパレルとしては新参者ですから
そういうことなのでしょう。
確かに何もしらない
業界違いの人がやってきて
いきなり、指示されるのには
抵抗があるでしょう。


そのほかにも
いろいろと目標を設定していきます。
マーケティングでは消費者研究をし、
資源調達や開発にも目標を設定し、
人材採用、研修、マネジメントの育成は
シアーズから学びます。
資金調達についても目標を設定します。
資源の生産性についても目標を設定します。
そのため、生産性の測定と管理を
アメリカから学びます。
社会的責任についても目標を設定します。
特に従業員と納入メーカーについても
目標を設定します。


けれど、利益に関する目標はありません。
禁句だそうです。
利益は目標ではなく条件として、
目的ではなく、必要なものとして
とらえていました。


『こうしてマークス&スペンサーは
目標を仕事に具体化した。
いかなる成果と貢献が必要かを
明らかにした。
それらの成果について責任を明らかにした。
それらの成果を
それぞれの目標に照らして評価した。』
(マネジメント上 P127)


確かに目標を明確にし、
どういうことをしなければならないか
具体化されるとわかりやすく、
前に進みやすいです。


けれどこれは、
「われわれの事業は何か。
何であるべきか」
という問いから始まっていることを
忘れてはならないでしょう。


経営だけでなく、
人生にも応用できる
考え方のひとつでしょう。



マークス&スペンサーの教訓



ここでは目標についてまとめています。



(1)第一に、目標とは、
「われわれの事業は何か。
何になるか。なにであるべきか」という問いから
導きだされるものである。~

(2)第二に、目標とは、
行動のためのものである。~

(3)第三に、目標とは、
資源と行動の集中を可能にするものである。~

(4)第四に、目標とは、
一つではなく複数のものである。~
多様なニーズをバランスさせることである。~

(5)第五に、目標とは、
事業の成否に関わる領域すべてについて
必要である。~』
(マネジメント上 P128-129)


各項目出だしの部分だけ記載しました。


目標は8つの領域において必要と
書かれております。


マーケティング、イノベーション、
人的資源、資金、物的資源
生産性、社会的責任、必要条件としての利益


これによって5つのことが可能となるようです。


事業全体の把握、
個々の活動のチェック、
とるべき行動の明示、
意思決定の評価、
現場での活動の評価と成果の向上


目標を設定することで
より明確となって
どのように行動するかがわかり、
それによって評価ができるようになり、
その評価をもとに
さらに改善や修正、検討などをして
向上をはかる。


この流れ、PDCAサイクルに
似ています。
いや、そのことなのでしょうか。



目標の使い方



『しかし、目標を拘束衣にしてはならない。
目標は期待にすぎず、
期待は推測にすぎない。

~目標は絶対のものではない。
方向づけである。
命令されるものでもない。
自ら設定するものである。
未来を定めるものでもない。
未来をつくるために、
資源とエネルギーを動員するものである。』
(マネジメント上 P133)


具体的な目標をあげるのは
資源とエネルギーを動員するため、
と書かれています。


このあたりの意識のバランスって
慣れないと難しそうです。


目標を具体的に設定すると
達成することが主眼となって
しだいにそれだけしか
考えないようになりがちです。
それしか視界に入らず、
視野が狭くなって
ほかは考えないように
なってしまいます。
明確な目標だけに従っていれば
考えずに済みます。
けれど、その目標はなんのために
設定したのか、という背景があって、
それはやはり、
「われわれの事業は何か。
何であるべきか」
というところに行き着きます。
特に数字というのはわかりやすいですので
数字にとらわれてしまいそうです。
目標というツールの
取り扱い方として
注意しておく必要がありそうです。


つづく。



【出典・参考】
マネジメント[上]
マネジメント[中]
マネジメント[下]
著:P.F.ドラッカー
訳:上田惇夫(うえだあつお)
ダイヤモンド社



利益は誰のために 第10回

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