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利益は誰のために 第8回、P.F.ドラッカー:マネジメント。

マネジメント1


利益は誰のために 第0回
【第1回】【第2回】【第3回】【第4回】
【第5回】【第6回】【第7回】


第8回



顧客は誰か



前回では、
顧客の関心は
価値、欲求、現実であるから
「われわれの事業な何か」
と考えた場合には、
顧客から始めなければならない、
ということでした。


『「顧客は誰か」との問いこそ、
事業の目的とミッションを定義するうえで、
最初に考えるべき最も重要な問いである。
易しい問いではない。

~この問いに対する答えによって、
企業が自らどう定義するかが
決まってくる。』
(マネジメント上 P100)


ここで前置きをしておきますと、
ドラッカーの考え方は
市場に迎合することではありません。
市場を自ら作り出すことにあります。


ですから、顧客を知り、
今、何を求めるかを知るのです。



社会学から言えば、
何かが社会的な広がり、運動が発生するためには、
誰かひとりが自ら行動することと、
別のひとりがその行動に追従することが必要です。
追従する者がいることによって
広がりを見せていきます。


後に続く人がいなければ
広がりません。


ドラッカーの考えは
市場を開拓する先頭の人ということになります。
それでうまくいけば、
追従する会社が増えていきます。


追従する会社は
社会的な広がりを見せる役割を果たしている
と言えるかもしれません。


飽和の時期が訪れ、
淘汰の時期が訪れます。


必ずしも開拓者が生き残るわけではないことは
歴史を見てもわかるかと思います。


起業することと、
それを事業として運営していくこととは
別のことであり、
求めらえる能力が違うこと、と言われています。


ドラッカーが企業に必要だと言っているのは
マーケティングとイノベーションです。
それは起業や新しいことをするだけでなく、
継続し、貢献するにはどうしたらいいか、
ということでしょう。


(日本だとひとりで始める場合が多そうですが、
アメリカですと複数人ではじめ
それぞれが役割を担っている場合があるようです。
そのやり方を日本でやってうまくいくかと
そうでもないようで、
途中で分裂したり、抜けていったり、となるようで
背景には文化や価値観というものがありそうです。)


マネジメントは大企業のものだけではなく、
中小企業には中小企業のマネジメントがあると、
言っています。
これは下巻で詳しく書かれています。


その業種によって適度な規模があることや、
小さな会社はニッチの分野で、
ということのようです。


ネットの時代において、
これからどんどんと技術が進み
環境が変われば
求められるものも変わり、
マネジメントも変化していくでしょうし、
本書が書かれたものから
大きく変化しているものも
あるかと思われますが、
変化が速くなる時代であるからこそ、
原理を頭の中に置いておく必要があって、
その原理を知るためには
変化の流れが今とは違う時代のことを
知る必要があります。


その原理と今の時代を比較して
やはり、その原理は今でも通用するのか、
あるいは、原理と思っていたものが
実は違くて、
今の技術や価値観によって
明らかになるのもあるでしょう。


ですから、過去を知ることは
不必要なことではないのです。


ここで注意することは
過去を美化することや
称賛するために行うのではなく、
大事なことを知るため、
今を知るために行うのです。



『ほとんどの事業には
二種類の顧客がいる。』
(マネジメント上 P100)


本書では第二次世界大戦後の
アメリカのカーペット産業を
例にあげています。


もともとカーペットは、
あまり高くない小住宅の
見栄えをよくするためのものだったようで
何十年も広告をしてきたけれど
うまくいってはいなかったようです。


そこで顧客は誰か、検討した結果
顧客は住宅購入者ではなく、
住宅建築業者であることがわかりました。
そこで建築業者の利益になる必要がでてきます。


床を張ることよりも
カーペットで敷きつめるほうが
低コストでできるようになり、
カーペットを建築費に含めることによって
ローンの対象とすることができました。


2種類の顧客というは
最終消費者(BtoC)と
業者(BtoB)ということのようです。


カーペット産業は
顧客は誰か、の問いをしたことで
急成長を果たすことになりました。


顧客は誰か、のほかに
顧客はどこにいるのか、
顧客は何を買うのか、
というのも重要な問いだと書かれています。


キャデラックの例では
競争相手がダイヤモンドやミンクであって、
輸送手段を求めているのではなく
ステータスだ、とすることで
破産寸前のキャデラックを救います。


対象とする顧客はだれであるのか、
向き合うことによって
はじめていろいろとわかるものです。


問わないかぎり
答えは出てこない、ということでしょう。



顧客にとっての価値は何か



『これが最も重要な問いである。
しかし、最も問うことの少ない問いである。
答えは明らかだと
思い込んでいるからである。
品質が価値だという。
ただし、この答えはほとんど間違いである。
顧客は製品を買っていない。
欲求の充足を買っている。
彼らにとっての価値を買っている。』
(マネジメント上 P106)


ここでファッションの例をあげています。
10代の少女にとっては
靴の価値はファッションで、
オシャレでなければならず、
価格は二の次であって
耐久性は価値がないけれど、
主婦になると
ファッションは絶対ではなく、
耐久性、価格、はき心地に
価値を置くと書かれています。


欲求の充足。
その充足をするための
製品の効用。


コピー機ではなく、コピーに価値がある、
ということのようです。
そのコピーを実現できるコピー機を
購入するわけです。



『顧客にとっての価値は
あまりに多様であって、
顧客にしか答えられない。
したがって、
答えを推察してはならない。
直に聞かなければならない。』
(マネジメント上 P109)


この答えを探す場合、
いろいろな手段があるかと思われますが、
プロトタイプ(試作品)や
外形だけで中身のない状態で出して
反応を見るプレトタイピングなど
いろいろとあるようです。


変化の速く、多様性のある時代ですと、
こういった手法が有効なのでしょうか。



われわれの事業は何かをいつ問うか



『成功は常に、
その成功をもたらした
行動を陳腐化する。

~成功しているときに
自らの事業を問わないマネジメントは、
つまるところは傲慢であって、
怠慢である。
成功が失意に変わる日は近い。』
(マネジメント上 P111-112)


日本のことわざで
勝って兜の緒を締めよ
というのがありますが、
感情的ですと、
すぐに調子に乗ってしまいます。


本来の目的が目先の勝利なのか、
その先にあるのか、
そのあたりでわかれるところです。


けれど、なぜ成功したのか
というのはわかりにくいものです。
要因はひとつではないし、
最終的には運、タイミングというところに
落ち着きます。
これはもちろん受動的な意味でなく、
能動的に動いた結果であることでは
ありますけれど。


運やタイミングといっても
よくよく見てみれば
理由はあるでしょうけれど、
それは時間がたって
客観的に分析しないと
わかりにくいのではないでしょうか。


『マネジメントたる者は、
当初目標としていたものが
達成されたときこそ、
「われわれの事業は何か」
を問わなければならない。
それがマネジメントの
責任というものである。
この責任を無視するならば
転落あるのみである。』
(マネジメント上 P112)


つまり、成功したのはなぜか、
ではなく、
自分に問うて、
新たなステージを設定することに
なるのでしょうか。
成功しても
それは陳腐化するからでしょう。



満たされていない欲求



『消費者の欲求のうち、
「今日の財やサービスで
満たされていない欲求は何か」
を問う必要がある。』
(マネジメント上 P116)


成功理由がわかる企業ならば、
この問いをしっかりと
やっているからかもしれません。


今、満たされないものは何か。


よく、「半歩先」と言われますけれど、
これがそうなのでしょうか。


ここの例として
ソニーをあげています。


1950年代にアメリカ進出したときに
トランジスターラジオをもっていきます。


その当時、アメリカでは
真空管ラジオが主流だったようです。
それは重いのですが、
その重いラジオをかついで
ピクニックやキャンプをしていました。


アメリカでは
それで欲求を満たされているものだと
思っていたようですが、
ソニーは軽くて安いラジオの需要を
発見したようです。



体系的廃棄



『新事業への参入の開始と同じように
重要なこととして、
事業の目的とミッションに
合わなくなったもの、
顧客に満足を与えなくなったもの、
業績に貢献しなくなったものの
体系的な廃棄がある。』
(マネジメント上 P120)


これは日本は苦手そうです。


環境の変化によって
われわれの事業が何か、から
われわれの事業は何であるべきか、へ
進むうえで重要なのが
不適切な規模の解消のようで、
新しい変化をするためには
体系的廃棄が必要のようです。


環境の変化によって
合わないもの、
機能しなくなったもの、
それらは廃棄しなくては
次に対応できなくなる、
ということのようです。


日本では流動性があまりなく、
追い込まれて
ようやく変化するような状態ですから、
価値観が変化しないと難しそうです。


つづく。



【出典・参考】
マネジメント[上]
マネジメント[中]
マネジメント[下]
著:P.F.ドラッカー
訳:上田惇夫(うえだあつお)
ダイヤモンド社



利益は誰のために 第9回

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