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愛や虐待も受け継がれる 第26回、購入:ネットオフ、斎藤学(さとる):アダルト・チルドレンと家族。

アダルト・チルドレンと家族
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第26回


第3章
アダルト・チルドレン
トラウマにさらされた
子どもたちのその後


アダルト・チルドレンのという言葉は、
アルコール依存の親のもとで育ち、
大人になった人
という意味でした。


本書では、
アルコール依存有無とは切り離し、
親が子どもに与えるストレスにより
家族内トラウマを負った成人、
としています。


『アダルト・チルドレンは
診断のための医学用語でもなければ、
人を誹謗中傷するための
レッテルでもありません。
自らの生きにくさの理由を
自分なりに理解しようと
努める人がたどりつく、
ひとつの自覚です。』
(アダルト・チルドレンと家族 P82)


本書では、
有名なアダルト・チャイルドとして
元アメリカ大統領の
ビル・クリントンをあげています。


母親は数回の結婚と離婚を繰り返し、
父親のなかには
酒によって暴力を振るう人もいて
殴られている母親をかばって
外に連れ出し、
ガレージの隅で寝たことも
あったそうです。


ビル・クリントン本人は
自分がACであることを
自覚しているそうです。


家族内トラウマからの回復は
自覚しないと
始まらないでしょう。
けれど、これは
大変なことでもあります。


自分の心の傷を
見なくてはなりません。
傷の原因となったものと
向き合わなくてはなりません。


どんな名医だって
傷を見ないで治すことなど
できないように
心の傷も同様に
見ないと先には進めません。


けれど、
その傷を見られるような
状態に回復するまでに
時間がかかります。


らせん階段を登るように、
と例えられます。


見られる状態になってから
向き合うということになりますが
治療に関しては
専門家たちの領域です。
やりかたやタイミングによっては、
悪化する場合もあるからです。



●忘れられた子ども



ここでは
クラウディア・ブラックの本の
紹介がされています。


クラウディア・ブラックは
アメリカのソーシャル・ワーカー、
社会心理学博士で、
アダルト・チャイルド概念の生みの親と
ウィキペディアに書いてありました。


本書で紹介されているのは
14歳の少女の話です。
以下要約。



彼女はお父さんと
車で遠く離れた町へ
野球を見に行きます。


お父さんは彼女を
野球場へ降ろすと、
野球は観戦せず、酒場へ向かいます。


野球のゲームが終わって帰るとき、
お父さんは酔っていました。


途中の酒場の前で車を停めると、
少女に鍵を渡し、
「これで帰れ」と言います。


少女は見よう見まねで
必死に夜道を運転し、
家へと向かいました。


深夜になってようやく家につき、
お母さんのところへ行きました。


お母さんにお父さんは酒場にいて、
しばらくしたら帰ることを伝えると、
お母さんはほとんど関心を
示しませんでした。
少女がどうやって帰ってきたかも
触れませんでした。
(アダルト・チルドレンと家族 P85-86要約)


本書の注釈に書かれているのは、
この少女はブラック自身のことで、
著者は彼女から聞いたようです。


どうやら母親は、
父親の飲酒のことで
頭がいっぱいになり、
母親の視野から子どもが
消えてしまったようです。


父親はアルコホリック(アルコール中毒)です。
この父親が酔えば
母親はブルーになり、
無気力、無感動になり落ち込み、
そのことしか頭になく、
ほかのことに関心を向ける余裕は
なさそうです。


父親がお酒を数日やめれば、
母親は上機嫌になり、
家のなかの雰囲気もよくなります。


こういった家のなかの雰囲気を
敏感に察知するのが子どもです。
いつも観察しているのです。


『花が光と水を必要とするように、
子どもは親の関心を必要としています。
こういうものが遮断されて育つと
どうなるかということが
ここでの問題なのです。』
(アダルト・チルドレンと家族 P87)


親から関心を持たれる、
見守られている、ということは、
安心感を得ることでしょう。
安全な場所があると
積極的になるかもしれません。



●機能しない家族



『子どもにとっての
「安全な基地」であること、
そのなかで子どもが自らの「自己」を
充分に発達させることができること、
これが健康な家族の機能です。
ですから機能している家族では
子どもを脅かしたり、
子どもに責任を感じさせてしまったりする
親や親代理がいません。
子どもはそのなかで、
一定の役割を
押し付けられることもなければ、
親の価値感を無理やり
取り込ませられることもありません。』
(アダルト・チルドレンと家族 P87)


なにかこの部分を読んでいると
機能しない家族の親というのは
子どもを奴隷にしているように
感じてしまいます。


自分の内面を満たすための
奴隷であり、人形のように
見えてきます。


本書では
機能している家族と
機能不全家族の相違を表にしております。


内容を箇条書きに
記載しておきます。


『[機能不全家族]
・強固なルールがある
・強固な役割がある
・家族に共有されている秘密がある
・家族に他人が入り込むことへの抵抗
・きまじめ
・家族成員にプライバシーがない
(個人間の境界が曖昧)
※成員(せいいん):団体を構成している人
・家族への偽の忠誠
(家族成員は家族から去ることが
許されない)
・家族成員間の葛藤は否認され無視される
※葛藤:譲らず対立
・変化に抵抗する
・家族は分断され、統一性がない


[機能している家族]
・強固なルールがない
・強固な役割がない
・家族に共有されている秘密がない
・家族に他人が入ることを許容する
・ユーモアのセンス
・家族成員はそれぞれの個人プライバシーを
尊重され、自己という感覚を発達させている
・個々の家族成員は家族であるとの
感覚を持っているが、
家族から去ることも自由である
・家族成員間の葛藤は認められ解決が試みられる
・常に変化し続ける
・家族に一体感がある』
(アダルト・チルドレンと家族 P89)


これはアメリカのセラピストが
まとめたものです。


アメリカをもとにしていると
思われますが、
機能不全家族が
昔の日本の家族かと思ってしまいました。
これは村社会でしょうか。


ここでは「強固なルール」
と書かれているように
ルールそのものが悪いわけではありません。


アメリカらしく
個人の自由に対しては敏感のようです。
個人の自由と自立が前提であることが
伝わります。


村社会になるのは、
そうしないと生存できないからであり、
稼ぐ手段が増え、
社会保障ができ、
様々技術が発達し
一人でも生きていく手段ができると、
自立し、自由に生きていくことができます。


機能不全家族は
親が精神的に
どこか自立できないところがあるので、
精神面でお互いに依存していないと
存在できないように
なってしまっている、
ということではないでしょうか。


本書では
機能不全家族は全体主義国家
と書かれています。


子どもは
家のルールに自ら進んで
拘束される「良い子」になりがち
だそうです。


機能不全家族を言いかえてみますと、
ルールを守り、
その家族が表面上安定的に
維持できるように
無意識的に役割を演じ、
家族内で起こった問題は
外には見せまいとし、
家族内の統一に波を立てる者は拒み、
個人の隠し事は許さず、
親がすべてを把握し、
家族の絆に忠誠を誓わせ、
自立することは許さず、
面倒なことにはふたをして
事なかれ主義とし、
安定を乱す変化は敵視する。
その結果、限界がきて崩壊する。


家族は
組織としての最小単位です。


家族は
組織の縮図のひとつではないかと
前から思っておりましたが、
こうやって書いてみると
ますます、日本っぽい気がしてきました。


かたくなに変化せず
変化を排除することが
安定だと勘違いしています。


変化が遅い時代ならば
これでもある程度は通用するんです。
けれど、時代の変化が速くなると
おいていかれるんです。
その場をずっと動かずに
内側を見て、守っているのですから。


変化の時代の安定は
柔軟性をもったものであり、
けれど、核には
自分や本質をしっかりと持っている。


と書いてみたものの
なんともバランス感覚が問われそうで、
できるのだろうか、と
思ってしまいました。


個人の自由、尊重というのは、
個人としての成熟、
ということですが、
日本はまだまだ先のことに
なりそうな気がしています。


その先には
日本流の自由と尊重が
形成されていることを
期待しております。


日本人が好きな「和」とは
個人の成熟の先にあるものだと
考えていますが、
(それぞれの個を尊重し、傾聴する。
聖徳太子が作った17条憲法が
その当時、そういった意味であったかは
よくわかりません。)
これが変化を排除した
事なかれ主義となっているというのは
残念なことです。
(聖徳太子の17条憲法(604年)は
士族に向けたものらしいです。
つまり、ある程度自立している人たちに
向けたものと解釈できそうな気がします。)


つづく。



【出典・参考】
アダルト・チルドレンと家族
斎藤学(さとる)
学陽書房



【購入先】
ネットオフ



愛や虐待も受け継がれる 第27回

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岩手県盛岡市在住。もりおかの中から感じたことを書いております。個人的なブログです。【このブログについて】

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