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愛や虐待も受け継がれる 第22回、購入:ネットオフ、斎藤学(さとる):アダルト・チルドレンと家族。

アダルト・チルドレンと家族
愛や虐待も受け継がれる 第0回
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【第21回】


第22回



●トラウマをもたらすもの



ここでは
トラウマの歴史みたいなものが
書かれています。


最初は
「戦争によるトラウマ」で
1941年A・カーディナーが
論文で発表します。


そこで書かれているのは
「驚愕反応」というものらしく
帰還兵が飛行機の音を聞いただけで
パニック状態になる、
というものです。


ナチスの強制収容所で
生き残った人々(サバイバー)の
人格変容(無気力と抑うつ)は、
強制収容所症候群と
呼ばれているそうです。


フランクルの夜と霧の感想文でも
書きましたけれど、
あのような環境では
無感動、無関心になることで
外の状況と心を切り離し、
なんとか保とうしていていました。
その後遺症が
無気力にさせてしまったのかも
しれません。


児童虐待が取り上げられるのは
は1960年代です。


1970年代になると
児童虐待のデータが蓄積され
社会でも知られるようになります。


PTSD(心的外傷後ストレス性障害)は
二つの症状にまとめられます。


「侵入性反応」
過剰な活動性が特徴


「感情鈍麻性反応」
精神活動が委縮し、鈍麻してまう反応


こうやって専門用語にしてしまうと
なんだかよくわかりませんが、
心の状態が
興奮し続けるか、
まったく反応を示さなくなるか、
ということのようです。



●くりかえし傷つく人々



ここでは「侵入性反応」について
いろいろと説明があります。


過剰に昂(たか)ぶった状態で、
興奮が続き、眠れません。
このため、アルコール乱用、
薬物乱用のような嗜癖(しへき)
にはまってしまう人も出てきます。
怒りの爆発もあるそうです。


思い出したくない記憶が
フッと意識の中に侵入する
「侵入性回想」。
これが夢になると悪夢。


これに恐怖や冷や汗などの
生理反応といっしょになって
よみがえる体験「フラッシュ・バック」。


無意識にトラウマを再演してしまう、
「再演技化」(リイナクトメント)。
これは性虐待を受けた人が
性被害に遭うような状況に
もっていってしまうもので、
性的虐待を受けた人が
売春に走る場合は、
これで説明がつくと書かれています。


これはどうやら
再現して、今度こそ
自分の意志と力で支配しようとする
試みと解釈されているようです。


本書は20年前に出されたものです。
あれから研究が進み
なにか分かっていることが
あるかもしれません。


ネットで調べてみると
うまく知りたいところに
ヒットしません。


本書では
フロイトの「反復脅迫」の
概念を使って
心の仕組みを
説明しています。


虐待の記憶は
心にとって抑圧するものなので
心を守るために
意識から排除します。


けれど、それが帰ってきてしまう、
ということです。


しっかりと
強く残っているので
心が紛らわしても
その根本を処理しないかぎり、
その記憶は繰り返されるようです。


反復脅迫で調べてみると
抑圧、否認、という
ワードが出てきます。


否認、ということは
その事実に目をそらしている。
けれど、実際には
また意識してしまう。
その事実と向き合って
認識し、客観的に捉え、
過去のものと
消化しなければならないようです。



素人になりにまとめてみると、
記憶も心も
悪気があるわけではないようです。


記憶は記憶で
虐待という恐怖を
しっかりと残す仕事をしています。
同じようなことに
遭遇しないように
学習して、回避しようとしています。


心は、
不快なその存在を
意識させないようにしています。


心が排除しようとすると
記憶はそれは忘れてはいけいない、
と意識のところまで持ってくる。


心としては
それは困るので、
その原因と向き合って
消化するべく
再演技する、
という流れなのだろうか、と
考えてみました。


そして、これらはすべて
無意識の中で行われるので
本人は気が付かない。


その原因を
しっかりと消化するには
意識しないといけないのだけれど、
無意識の中で繰り返され
さらに
しっかりと定着してしまう。


そうやって
何度も何度も繰り返して
抜け出せなくなる。


無意識のデフレ構造で、
その記憶の根は
どんどんと成長していくようです。


以上の内容は
あくまで、本書と少しネットで調べ
素人が妄想した結果ですので
詳しく知りたい人は
専門書を読むなり、
専門家に聞くなりしてください。



●トラウマが人生を支配するとき



侵入性反応よりも
感情鈍麻性反応のほうが重大と
本書では書かれています。


『たとえば強姦にあった人が、
それから五年後にも
無気力で憂うつであったとします。
しかし、不安パニックや悪夢などは
最初の半年で
おさまってしまっていたとすると、
事件の影響はその半年のうちに
おさまっていて、
後に残った無気力や憂うつは、
その人のもともとの病気であったと
解釈されてしまうことに
なりがちです。
しかし、驚愕反応や悪夢などがなくなり、
本人が表面上は平穏で
落ち着いているように
見えたとしても、
よく観察すると
事件以来、深刻な人格変化が
生じているという場合があるのです。

~深いところでの
情緒的な関係を避けてしまって、
ひとりになりがちになるということが
よく見られます。』
(アダルト・チルドレンと家族 P27)


身体的、精神的に
痛みが感じられなくなる
「失感情症」というのが
あるようです。


ホロコーストの被害者で
アメリカで生活している人を
調査したときに
よく見られる特徴の中に
「失感情症」が
あるそうです。


PTSDの症状で見られる
「解離」とういうものは、
自分で処理しきれない体験から
自己を守るための
心理的防御と
本書では書かれています。


こうやって見てみますと、
心から外部を切り離して
あるいは遮断しているのが
よくわかります。


解離性障害の
極端なかたちが
「多重人格」と
書かれています。


『トラウマを忘れる
という点に関しては
堅固な防御が構築
されているわけです。
ただ、その後に
同じようなトラウマを
生じやすい状況を
招いてしまいやすい。
結局、トラウマが
過去の問題として
位置づけられないままに、
いつも現実の生活に
生々しい影響を
およぼしてくるわけです。』
(アダルト・チルドレンと家族 P29-30)


多重人格というのは
物語ではよく使われる設定です。
もちろん、その原因について
描くことはありませんので、
よくわからなかったのですが、
その理由が
心を守るためであり、
トラウマからの隔離であり、
自分の記憶や人格ごと
分割してしまっている、
ということでしょうか。


けれど、
トラウマを保持した側の
記憶や別人格は、
その影響を受けつづけるので
実際には何の解決にも
なっていないようです。


つづく。



【出典・参考】
アダルト・チルドレンと家族
斎藤学(さとる)
学陽書房



【購入先】
ネットオフ



愛や虐待も受け継がれる 第23回


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