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絶望の向こう側へ進むには 第17回、購入:M's EXPO、諸富祥彦:フランクル 夜と霧(NHKテレビテキスト)。

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絶望の向こう側へ進むには 【第0回】
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第3回
運命と向き合って生きる


『一般論として
「人生に意味がある」
と言うのは簡単でも、
「自分の人生の意味」
を見つけていくのは、
そう簡単なことではありません。
そこで、フランクルは、
自分の人生に与えられている
意味と使命を
見つけるための手がかりとして、
「三つの価値」を示しました。
その三つの価値とは、
「創造価値」
「体験価値」
「態度価値」
です。』
(NHKテキスト フランクル夜と霧 P58)


フランクルの
「意味」による癒しの考え方では、
人生の意味を見つけ、
その与えられた使命をまっとうする、
という考え方のようです。


思想、哲学、宗教、価値観。
こういったものは
いろいろあるでしょうけれど、
行き着くところ、
生きやすくするための
精神的仕組みです。


その捉え方は
様々あっていいですし、
人それぞれです。
いろいろな形があります。


よくあるのが、
ひとつの考え方、価値観を
あたかも万能に使えるかのように
決めつけてしまうことです。
そして、
その考え方、価値観だけが
正しいと決めつけ、
相手に押し付け、
他の価値観を
排除するようなことになると
危うくなります。


極論にしたがるのは
その考え方ひとつに
決めつけてしまったほうが
楽だからです。
一回、決めつけてしまえば
あとは考えなくてもいいからです。


様々な価値観は
多様性を生みますが、
対立も生みます。
変化というのは
その都度、話し合い、考え
方向性を決めなくてはなりません。
けれど、それが
新しい変化、成長を促すのです。
変化のたびに
様々なことを構築しなければならない、
という手間が発生しますが、
それによって
変化に対応することができます。


フランクルの考え方も
万能ではありません。
世の中にある
考え方の一つにすぎません。


人生、どうしたらいいのか
わからなくなったときに
向き合い方のひとつとして
フランクルの考え方が
役に立つかもしれません。


対応の手段は
いくらあっても
いいのではないでしょうか。
病によって
対処の方法が
いろいろあるように。


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「創造価値」


創造活動、仕事を通して
実現される価値のことをいいます。
なにかを作ることだけではなく、
行動することにより
実現される価値。
それが創造価値のようです。


芸術家が作品を作る、
会社員がプロジェクトを遂行する、
学生が論文を書く、
主婦が料理を作る。
ブログを書くことも
創造価値に入るのでしょうか。


仕事がいきがい、
というお父さんたちも
創造価値によるもの、と
言えるでしょうか。


そして、退職後、
創造価値の実現ができなくなり、
ものけのからのように
なってしまう、
ということなりそうです。


『収容所の蔓延していた
発疹チフスにかかったフランクルは、
四十歳の誕生日に
収容所の仲間から
短い鉛筆と小さな用紙数枚を
もらい受け、
高熱にうなされながら
速記の記号を使って
失われた原稿を
再構築していったのです。
ここで実現されたのが
「創造価値」です。』
(NHKテキスト フランクル夜と霧 P59-60)


創造というと
才能のある一部の人間が
行うようなイメージがありますが
フランクルは
内容はそれほど重要ではない、
といいます。


『「自分に与えられた仕事に
どれだけ最善を尽くしているか」
だけが重要であって、
仕事の大きさや
社会的な価値が
問題なのではないのです。
「自分の仕事において、
どれだけ使命をまっとうできているか」
が重要なのです。』
(NHKテキスト フランクル夜と霧 P61)


創造価値実現の機会は
ありふれている、と言います。


『まずは、
目の前のことを
夢中でやってみる。
そうしていないと、
いつか出会えるはずの
「天職」と
めぐりあえる機会は
永遠にやってこないでしょう。』
(NHKテキスト フランクル夜と霧 P62)


小さな仕事すらできないのに
大きな仕事ができないのは
想像できますでしょう。


基礎ができないのに
応用や発展ができないのも
想像できますでしょう。



もっと自分にあったものがあるはず、
転々することを
青い鳥症候群という場合があります。


青い鳥とは
メーテルリンクの童話、
「青い鳥」
からきています。
幸せの青い鳥を求めて旅をするもので
結局見つからなかったのですが、
家で飼っている鳥(鳩)が
青い鳥だった、という話です。
幸福とは何か、ということを
問いかけているようですが、
青い鳥症候群は
幸せの青い鳥を求めて
旅をするチルチルとミチルのように
理想を求めて
転々とする姿に当てはめています。


少し調べてみますと
原因はいろいろあるようですが、
共通していそうなのが、
責任転嫁する人のようです。
無責任体質なのか
責任を背負う覚悟がないのか。
いいわけばかりする人に
この症状は見られるようです。
逃げてばかりいる人、
と言えるかもしれません。
理想を求める、
という理由を使って
逃げているだけかもしれません。


理想は逃げるためにあるのではなく、
近づくためにあるのに。


もっといい何か。
これは自己の欲求ですから、
きりがないのでしょう。
前回でも
自分探しはきりがない、
と言っていましたが、
TEDで心理学者&カウンセラーの
メグ・ジェイも


「意味をもたらさない
自分探しはダメ。
ただ、逃げているだけ。
先送りにしているに過ぎない」


と言っていたのを
思い出します。


この「創造価値」において、
自分のためではなく、
大切な何かのために行動する、
それが結果的に
自分を満たすことになる、
ということでしょう。


創作活動において
表現は自分のためにすること、
と以前書きましたけれど、
詳細に書けば
そこに大切な何かがあって
そのために表現するわけだけれども、
それを個人的内面を通して
表出すること。
その活動行為、
つまりは表現行為が
「創造価値」
となるわけです。


心理学で言うところの
内的報酬でしょう。
精神的、内面、心の報酬です。


フランクルの3つの価値は
短期的スパンでの話ではなく、
人生という長い道のりの中で
継続的に得られる内的報酬として
3つの価値を挙げているのでしょう。
それは継続性のある動機にもなります。



「体験価値」


『自然とのふれあいや、
人とのつながりの中で
実現される価値のことです。
体験価値は自分一人の
能力によって
なしとげられる
創造価値とは異なって、
「何か」や「誰か」との
出会いによって
もたらされる価値のことです。』
(NHKテキスト フランクル夜と霧 P63)


大自然とふれあう、
誰かと愛し合う、
他者と深くつながりあう。
こういった体験によって
実現される価値のことのようです。


森の中を歩いたり、
動物とのふれあい、
旅をしたり
スポーツをすることも
体験価値と言えそうです。
映画を観たり、
読書をすることも
体験価値に入るでしょうか。


その体験によって
心が動かされる。
これが体験価値と言えそうです。


フランクルは
妻への想い、
愛することで
強制収容所の過酷な状況を
生き抜きました。


『ただ、そのことを思い出すだけで、
心が豊かに満たされ、
生きていてよかった
と思えるような記憶。
それが体験価値です。』
(NHKテキスト フランクル夜と霧 P68)


体験価値は
何かと接する機会を
多く作らないと、
体験価値と呼べるものには
出会えないでしょう。



「態度価値」


『自分では
変えることのできない出来事に、
その人がどのような態度を
とるかによって
実現される価値のことです。
強制収容所の劣悪な環境の中で、
ある人は天使のようになり、
自分も飢えにさらされているのに、
自分のパンを人に差し出しました。
また逆にある人は、
まるで悪魔のようになり、
餓死した人の
まだ温かい足から
靴を剥ぎ取りました。

~すべては、
自分の運命に対して
その人がとる
精神的態度にかかっていたのです。』
(NHKテキスト フランクル夜と霧 P68-69)


創造価値も
体験価値も
その機会がなく、
奪われた状況であろうとも
この態度価値は
奪うことはできません。
強制収容所では
実際にこのような状況でした。


変えることのできない環境。
そういった運命と向き合って
態度をとる。
これは人間に残された
最後の価値かもしれません。
この精神的自由は
本人次第では
持ち続けることができます。


『圧倒的優位に立っているナチスは、
強権を発動し、
被収容者から財産どころか
命も奪うことができました。
しかし、与えられた状況に対して、
どのような態度をとるか
という精神的態度の自由だけは
奪いとることができなかったのです。』
(NHKテキスト フランクル夜と霧 P70)


たとえば、
非暴力運動で有名なガンジーも
非暴力による不服従によって
インドを変えました。
これも態度価値ではないでしょうか。


どのような態度をとるか。
これは一人一人に
選択する余地が残されています。


まわりを変えることができなくても
自分を変えることならできます。


自分を変えることができないなら
自分以外を変えることもできません。


態度で表現する。
これならば誰にでも
できることではないでしょうか。



人生の意味、使命感を見つける
手がかりとしての3つの価値。
これらは
人生を魅力的に
してくれるものばかりでは
ないでしょうか。


続く。



【出典・参考】
夜と霧 新版 
池田香代子訳 ヴィクトール・E・フランクル
みすず書房

NHKテレビテキスト 100分で名著
フランクル 夜と霧
諸富祥彦
NHK出版



【購入先】
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【購入先】
フランクル 夜と霧(NHKテレビテキスト)
M's EXPO(エムズエクスポ)
岩手県盛岡市みたけ3-36-1



絶望の向こう側へ進むには 第18回

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岩手県盛岡市在住。もりおかの中から感じたことを書いております。個人的なブログです。【このブログについて】

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