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絶望の向こう側へ進むには 第6回、購入:楽天ブックス(みすず書房)、ヴィクトール・E・フランクル(池田香代子訳):夜と霧 新版。

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絶望の向こう側へ進むには 【第0回】
【第1回】 【第2回】 【第3回】 【第4回】
【第5回】



政治と宗教



『文化の冬眠が
収容所を支配した。』
(夜と霧新版P55)


いかに生き残るか、以外は
関心を示さない状況では、
あらゆる精神的な問題は
影をひそめ、
あらゆる高次の関心は
引っこんだ、
と書かれています。


実に原始的に近い状態です。


ただ、例外はあって、
それは政治と宗教への
関心だったそうです。


政治については
戦況についてのうわさが
流れてくるけれど、
どれも矛盾していたりして、
情報は錯そうし、
心をすり減らす「神経戦」を
ひきおこしていただけ
だったようです。


希望をもたらしては
失望にかわり、
それが何度も起きます。


感じやすい人は
絶望の淵に追いやられ、
楽天的なひとほど、
神経にこたえました。


宗教の関心にめざめると、
きわめて深く、
宗教的感性の
みずみずしさや深さに
心うたれないでは
いられなかった、
と書かれています。


環境の力が強ければ強いほど
宗教色は強くなるでしょう。
その宗教世界の力を
使うことで
その環境を進んでいくのです。



前回に書いたことを
合わせて考えますと、
生命の維持だけで
精一杯になると、
非情になり、
性欲がなくなり、
無関心になり、
無感動になる。
文化的活動もなくなる。


これは
現在、起こっている問題と
どこか深いところで
共通するところが
あるかもしれません。


ただ、
例えば、
みんながお金無いのが
当たり前のときの
貧困と
成熟社会に入り、
格差が開いた時の
貧困では
違ってくるでしょう。


社会背景、時代背景など
環境が違えば
捉え方も違ってくる
ということを考慮したうえで
考察しなければなりません。


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内面への逃避



『内面生活も未熟な段階に
ひきずり下ろされたが、
ほんのひとにぎりではあるにせよ、
内面的に深まる人びともいた。
もともと精神的な生活を
いとなんでいた
感受性の強い人びとが、
その感じやすさとはうらはらに、
収容所生活という
困難な外的状況に
苦しみながらも、
精神にはそれほどダメージを
受けないことが
ままあったのだ。
そうした人びとには、
おぞましい世界から遠ざかり、
精神の自由の国、
豊かな内面へと
立ちもどる道が開けていた。
繊細な被収容者のほうが、
粗野な人びとよりも
収容所生活に
よく耐えたという逆説は、
ここからしか説明できない。』
(夜と霧新版P58)


感受性の強い人のほうが
よく耐えたというのは
興味深いです。
なにかここにヒントが
隠されていそうです。


感受性が強い人は
よく心を動かしている人です。
普段から動かしているから、
感覚は鋭くなり、
敏感になります。


よく動かしているということは
柔軟であるということです。
柔軟であれば、
凹んでも元に戻りますし、
傷がついても元に戻ります。


かたい心であれば、
ある程度は耐えられるかも
しれませんが、
一回凹んだり、
傷がつくと、
そのままで、
治りが遅いですし、
そこから崩壊するかも
しれません。


老子や孫子が
「水」を例えに
使う場合が多いですが、
形に合わせて変化する
水のような柔軟性を
理想としているように
「柔軟性」は
変化に対応でき、
その柔軟性を養うには
常に動かすことが必要で
常に動かしている人は
感受性が強い、
という推測をしてみました。


この思いつきの仮定は
横に置いといても
常に動いている心というのは
活発で
エネルギーを持っていて
心の治癒能力や
変化対応がありそうです。
変化するうちに
耐性ができるかもしれません。
あるいは、
ネガティブなものを
常に発散しているのかも
しれません。


感受性が強いと
スポンジのように
いろんなことを吸収してしまい
敏感になって
精神がダメに
なってしまいそうですが、
そうでない人たちが
いたようです。



フランクルは
耐えがたい苦痛に
耐えるしかない状況にあっても
愛する妻を心の中で思い、
現在、生きているかもわからない
状態であっても
愛し続けることで
精神を満たし、
維持していたようです。



絶望的な環境において
変えることができるのは
内面であり、
自分自身であり、
様々な手段によって
精神を維持しようとします。


非情になり、
無関心になり、
ときには
退行によって
心を守ろうとし、
ときには
宗教へ向かい信仰し、
ときには
愛する力によって
維持しようとします。


精神を維持するためには
様々な手段が
あるようです。


続く。



【出典・参考】
夜と霧 新版 
池田香代子訳 ヴィクトール・E・フランクル
みすず書房

NHKテレビテキスト 100分で名著
フランクル 夜と霧
諸富祥彦
NHK出版



【購入先】
夜と霧 新版
楽天ブックス

【購入先】
フランクル 夜と霧(NHKテレビテキスト)
M's EXPO(エムズエクスポ)
岩手県盛岡市みたけ3-36-1



絶望の向こう側へ進むには 第7回

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岩手県盛岡市在住。もりおかの中から感じたことを書いております。個人的なブログです。【このブログについて】

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