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絶望の向こう側へ進むには 第4回、購入:楽天ブックス(みすず書房)、ヴィクトール・E・フランクル(池田香代子訳):夜と霧 新版。

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絶望の向こう側へ進むには 第0回
絶望の向こう側へ進むには 第1回
絶望の向こう側へ進むには 第2回
絶望の向こう側へ進むには 第3回


第二段階 収容所生活



感動の消滅(アパシー)



『被収容者は
ショックの第一段階から、
第二段階である
感動の消滅段階へと
移行した。
内面がじわじわと
死んでいったのだ。


~内なる感情を
すぐに抹殺にかかったのだ。』
(夜と霧新版P33)


ここでは
感情がなくなっていき、
無関心になってしまうことが
書かれています。


環境に麻痺してしまい、
慣れてしまうのか。
それとも、
どうしようもない世界に
無意味に感じてしまい
エネルギーを使うことに
疲れてしまうのか。
感情が枯れてしまうのか。
意味を見いだせなくなるのか。
無関心でいることで
心を守ろうとしているのか。


『正常な感情の動きは
どんどん息の根を
止められていった。
被収容者は
点呼整列させられ、
ほかのグループの
懲罰訓練を見せられると、
はじめのうちは
目を逸らした。


~数日あるいは
数週間もたつと、
被収容者はもう変わっていた。


~仲間が何度も
地べたに殴り倒されていた。
立ち上がってはまた
殴り倒される。


~ながめる被収容者はすでに
心理学で言う、
反応の第二段階にはいっており、
目を逸(そ)らしたりしない。
無関心に、なにも感じずに
ながめていられる。
心に小波(さざなみ)
ひとつたてずに。』
(夜と霧新版P34)


『~12歳の少年が運び込まれた。
靴がなかったために、
はだしで雪のなかに
何時間も点呼で
立たされたうえに、
一日じゅう所外労働に
つかなければならなかった。
その足指は凍傷にかかり、
診療所の医師は
壊死(えし)して黒ずんだ足指を
ピンセットで付け根から抜いた。
それを被収容者たちは
平然とながめていた。


~心が麻痺してしまったのだ。』
(夜と霧新版P35)


『~わたしはかじかんだ手で
熱いスープ鉢にしがみついた。
がつがつと飲みながら、
ふと窓の外に目をやった。
そこではたった今
引きずり出された死体が、
据わった目で窓の中を
じいっとのぞいていた。
2時間前には、
まだこの仲間と話をしていた。
わたしはスープを飲みつづけた。


~感情喪失は
それほど徹底していた。』
(夜と霧新版P37)


人はいかようにも
環境に慣れてしまう生き物。
どのような環境にあっても
環境に体は慣れていき、
心も慣れていきます。


心の場合は、
無感情、無関心になることで
環境と心を切り離し、
安定させているのかもしれません。
心の平穏を得るために。


自我、信念が
よほどしっかりと
持っていないと
環境に流されてしまうでしょう。


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苦 痛



ここでは
肉体的苦痛よりも
精神的苦痛のほうが
苦しむ、ということが
書かれています。


『心の痛み、
つまり不正や不条理への
憤怒(ふんぬ)に、
殴られた瞬間、
人はとことん苦しむのだ。』
(夜と霧新版P38)


監視兵が気に入らないだけで
落ち度がなくても
殴られます。


殴られたことへの
肉体的苦痛よりも
理不尽な理由などにより
不公平に殴られる、
そのことが
精神的苦痛となるようです。


感情が消滅していたはずのに
それでもなお苦痛だったのは、
監視兵が
罵倒する価値なしとふんで、
叱責することはせず、
石ころを拾いあげ、
投げて、
働く義務を思い起こさせる。
家畜扱いの行為、
人間扱いしていないことに
苦痛だったようです。



『第二段階の主な徴候である
感情の消滅は、
精神にとって必要不可欠な
自己保存メカニズムだった。
現実はすっかり遮断された。
すべての努力、
そしてそれにともなう
すべての感情生活は、
たったひとつの課題に
集中した。
つまり、
ただひたすら生命を、
自分の生命を、
そして仲間の生命を
維持することに。』
(夜と霧新版P45)


フランクルはこれを


「心の装甲」


と言っているようです。


心というのは、
無意識に
守ろうとします。
安定をはかろうとします。
危険から逃げようとします。
ときには
過去の記憶を
無かったことにすることも
ありますし、
改ざんもします。


心というのは
そういう動きをする
存在です。


続く。



【出典・参考】
夜と霧 新版 
池田香代子訳 ヴィクトール・E・フランクル
みすず書房

NHKテレビテキスト 100分で名著
フランクル 夜と霧
諸富祥彦
NHK出版



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夜と霧 新版
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フランクル 夜と霧(NHKテレビテキスト)
M's EXPO(エムズエクスポ)
岩手県盛岡市みたけ3-36-1



絶望の向こう側へ進むには 第5回

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