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絶望の向こう側へ進むには 第0回、購入:楽天ブックス(みすず書房)、ヴィクトール・E・フランクル(池田香代子訳):夜と霧 新版。

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前回の昭和史
私にとって大きな影響を
与えてくれた本でありましたが、
こちらの本も
大きな影響を与えてくれた本です。


ヴィクトール・E・フランクル
「夜と霧」


フランクルが
ナチスの強制収容所を体験したことを
心理学者の視点で
書かれております。


番号119104
これはフランクルの
被収容者時の番号です。


フランクルは心理学者として
収容所にいたのではなく
重労働者として
土木作業、鉄道建設に
従事しており、
医者として働いたのは
最後の数週間だけでした。


明日の生死が
その時のちょっとした
判断、行動で
左右されてしまう。


重労働、
劣悪な環境、
まともに与えられない食事、
理不尽な非人道的扱い、
労働者として見られなければ
処分される環境。


そんな環境の中、
生き残る人間とは
どのような意識を持っていたのか。
亡くなって人達との
精神的な差はどこにあったのか。


被収容者として自ら体験したこと、
同じ視線の高さで
他の被収容者を観察し、
生き抜くには何が必要なのか。
絶望を目の前に
自殺しようとした人達に
フランクルはどんな言葉を
語りかけたのか。


我々現代人にも
この本から学ぶことは
多くあります。



フランクルは3つの価値を
見つけました。


この3つの価値は
現代に生きる上でも
有用な考え方で
絶望という
生死の境に近い状況を
切り抜けるためだけでなく
人生を最後まで
まっとうしようとする人達にも
意味を問いかけてくれるでしょう。



人間は通常、意味を求めます。


人間は意味を求める生き物で
生きている間は
求め続けるでしょう。


そして、「意味」という存在に
苦悩するのです。
自分という存在はなんなのか、
と問いかけるのです。


中には意味を求めずに
生きられる人達もいますけれど
そういった人達は稀で
(生きた時代環境にも
よると思いますけれど)
たいていは人生という存在を
どこかで意識し、
ときには向き合います。



人生に「意味」はあるのか。


この問いには
大きく2つの見方に分かれます。


意味は無いという考え方は
生まれてきたそのものに
意味は無く、
生きていく上で
生きる意味や目的を
見つけていくもので、
それが人生だ、という考え方。


意味があるという考え方は
存在理由は必ずある、
この世に存在すること自体、
意味があること、
という考え方。


2つを分けているのは
「意味」を自ら見つけるのか
「意味」は与えられるのか。
意味が
内側からやってくるのか、
外側からやってくるのか。



私の意見としましては


どちらも正しい、


という見方です。



人間が生まれるというのは
母親がいなければ
生まれてきません。


子供をつくる。
これは親の意志です。


冷たい言い方になるかも
しれませんが、
感情と切り離して
書きますと、
親の都合なんです。


親の意志によって
誕生することになります。
親のほうに
意味があるのであって、
生まれてくる子供が
人生の意味をもって
生まれてくるわけでは
ありません。


ですから、
生まれてきたそのものに
人生の意味はない、
という見方ができます。


子供が成長していくうえで
生きることを自覚し、
向き合っていくことになります。
生きる意味を
見つけなければならないでしょう。


これが
意味が無いの考えかたですが、
意味があるの考え方としてはこうです。


人間というのは
環境によって
大きく左右される生き物です。


環境に影響を受けながら、
環境と対応しながら
生きていきます。


そうすることで
心の形成、成長、変化を
していきます。


身体も環境に対応していきますし、
価値観、考え方、思想、
そういったものも
環境との影響、対応、によって
形成されていきます。


今の価値観は
歩んできた人生の環境との
対応によって
形成され積み上げられてきた
といってもいいでしょう。


今の考え方は
外側の影響によるものであり、
生きる意味も
外側の影響を受けている
ということです。


外側から
与えられている、
という見方はいきすぎかも
しれませんが、
(中には
あらかた生きる理由を
家庭環境によって
決められてしまう場合も
ありますが、)
人生環境に対応し
そこで意味を与えられた、
と見ることができます。


自分の外側から
生きる意味がやってきた
とも言えるかもしれません。


この視点をちょっと
ずらしてみると
こういった考え方が
できます。


どこかに
自分の価値観に
あったものがあって、
それに出会っていないだけ
かもしれない。
人生によって
それと出合うのは
早い人もいれば
遅い人もいる。
人生の意味は
必ずある。
もしかしたら、
それはひとつだけではなく、
複数あるかもしれないけれど、
もし、人生の意味に
迷っているのならば
出合っていないだけ。


フランクルの考え方は
これに近いです。


あなたが人生に絶望しても
人生はあなたに絶望することはない。


フランクルは
こういった180度転換した
考え方を提示しています。
最初、この考え方を
知ったとき、
理解できませんでした。
今はなんとなく
わかるような気もしていますが、
咀嚼しますと、
未来の誰かが、
未来の何かが、
あなたに対して
希望している。
未来が
あなたの行動を
待っている。


この考え方は
使命感、目的と
捉えることができますが、
より心に近い感じがします。


視点、軸を自分に置くのではなく、
未来に置くことによって
人生の意味を見出し、
方向性と目指すべき場所に
旗を立てる、
ということになります。



環境から受けている存在
という考え方は
自分も他人の
環境のひとつでも
あるわけです。
存在するだけで
なにかに影響を与えている
という考え方もできます。


この世に誕生した時点で
まわりに何かしらの
影響を与えています。


この考え方は
存在すること自体に
意味があると
見ることができます。



「意味」を自ら見つける、
という視点は
人生という長い道のりの中での
スタートに近い視点であり、
「意味」は与えられる
という視点は
人生をある程度進んだときの
途中の視点と言えるでしょう。


人生という道のりの
どの時点で
意味を問うのか。
それによって視点が違うのは
当然のことです。



人間は進化の過程で
本能を捨て慾で行動し、
道具を生みだし、
言葉を生みだしたことで
意味を考えるようになりました。


それによって
大きく発展していきましたけれど、
それによって
苦しむことにもなります。


なにか1つ便利になれば
苦労することも1つ増えます。


慾は
発展と衰退、崩落の
可能性を持っています。


これはセットと
考えてよろしいでしょう。
表裏一体。


このバランスが崩れた時
人間たちは
痛い目に会うのでしょう。


利便性を求めることや
意味を問うことは
人間が生きやすくなるためには
どのような環境にしたらいいか、
どのような考え方がいいのかと、
求めていることです。


慾というものが
苦悩を生みだし、
それを乗り越えることで
成長する。


苦悩すること
表現を変えると、
考えることは
人間行為を象徴する1つです。



今回の本は
人生の意味と苦悩に
向き合う本です。



東日本大震災のとき
この本が売れたといいます。


心と体を明日へつなぐためだけで
精一杯だったとき
今生きることだけで
精一杯だったとき
精神のよりどころとして
フランクルの「夜と霧」を
手にする人達が
増えたのかもしれません。


生きる「意味」とは
なんなのか
向き合ったのかもしれません。


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私が本書と出会ったのは
NHK教育(Eテレ)の100分で名著で
紹介されていたのがきっかけでした。


こちらのNHKテレビテキストは
フランクルの夜と霧の
解説がされていて
この放送やテキストは
私に大きな影響を与えました。


心の仕組みがわかること、
モヤモヤとした
わからないことがわかる。
これだけで
人は気が楽になり、
落ち着き、
納得し、
足が地につくのです。



今回は最初に
フランクル「夜と霧」の感想を書き、
その後、テレビテキストの解説とともに
再度振り返ろうと思っております。



【出典・参考】
夜と霧 新版 
池田香代子訳 ヴィクトール・E・フランクル
みすず書房

NHKテレビテキスト 100分で名著
フランクル 夜と霧
諸富祥彦
NHK出版



【購入先】
【購入先】
夜と霧 新版
楽天ブックス

【購入先】
フランクル 夜と霧(NHKテレビテキスト)
M's EXPO(エムズエクスポ)
岩手県盛岡市みたけ3-36-1



絶望の向こう側へ進むには 第1回

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Author:ウシポニ

岩手県盛岡市在住。もりおかの中から感じたことを書いております。個人的なブログです。【このブログについて】

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