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人を助けたい? なら 黙って話を聞け!、Eテレ:スーパープレゼンテーション、Ernesto Sirolli(アルネスト・シローリ)。

人を助けたい?
なら黙って話を聞け!
(what to help someone?
shut up and listen!)


世界300の地域
4万件の起業支援をしてきた
開発援助の専門家のことばです。


これは、俺の話を聞け、ではなくて
相手に耳を傾けるということです。



Eテレ(NHK教育)で放送されている
スーパープレゼンテーション。


TEDという
プレゼンテーションイベントの中から
ピックアップして
紹介してくれる番組です。


TEDのプレゼン動画は
全てではありませんが
ネットで無料公開されています。
日本語字幕付きのもありますので
英語がまったくダメな私でも
見ることができます。


TEDというプレゼンイベントは
伝えたいと思うこと、
世界に向けて伝えなければならない、と
思う価値のあることを
プレゼンテーションで
伝えるイベントです。
観客たちは
70万円という高額な年会費を支払い
プレゼンを見に来ます。
見に来る人たちは、
それなりの収入を
得ている人たちということです。


プレゼンターはここで
観客たちの気持ちを動かすことができれば
自分の世界を
がらりと変えることができます。


今、世界で一番影響力のある
プレゼンイベントと言っても
過言ではないでしょう。


今回は視聴感想文です。
番組内容の紹介と
私の感想を書いています。
今回はカタイ内容です。
地域経済活性化と情熱のお話です。



今回は開発援助の専門家
アルネスト・シローリさんが
地域経済の活性化について
プレゼンしてくれます。


イタリアの人で
会場を笑わせ、
楽しませながらも
地域経済の活性化の方法について
気持ち、熱意をこめて語ってくれます。


彼はまず
今の考えや活動する土台を話してくれます。
若い頃、アフリカで7年間働いた経験です。


1971年-1977年、
ザンビア、ケニア、アルジェリアで
イタリアのNGOとして
技術協力活動を行っていました。
けれど、取り組みは全て失敗に終わりました。
アフリカのためになると思っていたけれど
我々が触れたものは全てダメになった、
と言います。


ザンビア人に農業を教えようと
イタリア野菜の種を持って
ザンビア南部にある
雄大な渓谷へ行きました。
トマト、ズッキーニの育て方を教えます。


けれど、現地の人々は関心ゼロ。


だから、お金をあげて来てもらいました。
肥沃な土地があるのに農業をしないのです。
彼をこう思います。


「間に合って良かった!
これで彼らを飢えから救える!」


そして、見事なトマトが実りました。
イタリアで作るトマトより
大きいものが出来ました。
彼は現地の人に言います。
「農業って簡単でしょ」と。


けれど、
トマトが熟した頃
夜にカバが200頭やってきて
全部食べてしまいました。


「何てことだ!カバが!」


と言うと
彼らは


「だから農業はしないのさ」と。


「先に言ってよ!」


「いや聞かれてないし」


失敗したのはイタリア人だけなのか?
みんな失敗しました。
アメリカ、イギリス、フランスに比べたら
マシでした。
我々はカバには食べ物をあげたのだから!



アルネスト・シローリさんは
ドイツ出身の経済学者シューマッハの本
「スモール イズ ビューティフル」
に衝撃を受けたといいます。
そこに書かれていた一文です。


「援助は与えるものではない
自分で変わろうとしない人は
放っておくべきだ」


経済開発を行う際、
助けを求めていない人は
放っておくべきだ、と。


この考え方に触れた
アルネストさんは
過去の失敗経験を踏まえ、


援助活動で最も重要なのは
相手を尊重することなのだ


と思うようになったようです。



私はこの放送を見ながら
過去に見た
あるドキュメンタリー番組を
思い出してしまいました。
ここに援助の難しさが見えます。


私が思い出した番組は
(あいまいな記憶です)
経済開発ではないのですが、
そのドキュメンタリーでは
ある海外の地域の
飲み水についてでした。
場所は忘れてしまいましたが
その場所では
水にヒ素が含まれていて
住民たちはヒ素中毒を
起こしていました。


そこで日本の団体が
水の浄化施設を作ります。
仕組みは簡単で
維持管理も住民たちが
行うことができます。
おかげでヒ素の含まない水が
飲めるようになりました。


けれど数ヵ月後、
またヒ素中毒が発症していました。


行ってみますと
だれも浄化施設を
維持管理していないのです。
掃除などをしなくてはならないのですが、
誰もしません。
ですので、浄化能力はなくなります。


なぜ、維持管理しないのか、
住民に聞いてみますと


「浄化施設はそっちが作ったのだから
管理するのもそっちでしょ」


と言うのです。


そこで日本の団体は
浄化施設を作る際
住民たちにも
一部出資してもらうことにしたのです。
そうすることで
その施設は住民たちのもの
という意識を持たせたのです。
そうすると
維持管理をするようになりました。


このドキュメンタリー番組の例からも
ただ、与えるだけではダメ、
ということがわかります。



アルネストさんは27歳の時に決意します。


相手から働きかけを待つ


「事業促進」という仕組みも考案しました。
これからは一切働きかけたりせず、
ひたすら相手に尽くすのです。


人々が成長する手助けをする。


何をするかというと



まずは黙る。



事前に何か考えたりせず
会ってみて
相手の話を聞くのです。
オフィスではなく、
カフェや飲み屋で会います。
アルネストさんたちは拠点を持ちません。


そして、相手と打ち解け
何がしたいのか教えてもらいます。


一番大事なのは



情熱。



こちらが何かを提案しても
相手が嫌がったら意味が無い。
何よりも大切なのは
成長したい。という情熱。
成長したい、という本人の思いが
最も重要。
その手助けをします。


自分の力だけで
成功する人など
いないのだから。


必要な知識を手に入れる
手助けをします。


相手に指示を出すのではなく、
相手の話を聞けばいいのです。



この放送を聞きながら
私は思いました。


人は成功した体験や知識を
教えようとしますし
場合によっては
おしつけてしまいます。
成功実績がありますから
間違ってはいないわけです。
けれど、同じ人、同じ環境という
まったく同じような状況は
ありません。
その人のやり方が
他の人に合うかというと、
必ずしもそうではありません。
これは
地域活性だけの話だけではなく
会社や学校、家庭にも
共通するところだと思っています。
成功のパターンは1パターンではなく、
100人いれば100パターンあります。



アルネストさんは
こう話を続けます。


でも、地域集会は意味がない。
なぜかって?
地域集会には
起業家がやってこないからですよ。
集会に来て言うわけがないでしょ。
”お金をこう使いたい”とか
”こんなチャンス見つけた”とかさ
そんな都合よくいくわけない。
その地域にいる優秀な人材には
集会では出会えません。


1対1の対話が必要です。
そしてそれを行うには
新しい職業を作りださないといけない。
その職業とは
事業に関する”かかりつけ医”。
親身になって
ビジネスの相談に乗ってあげて
好きなことが仕事として
成立するよう手助けする。



この放送を見ていますと
どうやら、日本の
地方都市で行われているような
起業家支援とは
かたちが違うようです。
よくあるような
起業家支援する人々にプレゼンをして
あるいはプレゼンコンテストに出て
そこでトップを取ったり
というのではなく
もっと個人の内側に寄り添った
支援の仕方です。


かかりつけ医、と言っているように
その人のやりたいことを
いかに実現するか、というのを
不足する部分はサポートしていく
やりかたです。
もちろん、最低条件である
情熱や行動力は必要でしょうけれど
それがあれば、サポートしてくれる
ということです。


事業としてなりたつかどうか、
需要があるかどうか
利益があがるかどうか
という、ビジネスや数字という物差しで
ふるいにかけて落とすような
ものではなく、
心、気持ち、情熱を大事にしていく
支援方法です。


今回のTEDで
強く言っていたのが


「情熱」


です。
強い気持ちというものが
いかに大切か、
行動の原動力にもなり、
逆境にも負けず
前へ進むことができるエネルギー、
というのを知っているのでしょう。
本心を知るために
時間をかけて打ち解けて
話を聞き、
心のうちにある情熱の炎を
見るのでしょう。
そして、やりたいことに対して
様々なサポートができる体制が
整っているのでしょう。


話しを聞いていると
その熱い気持ちが伝わってきます。
彼もまた
情熱を持った一人だと言うことは
そのプレゼンを見たらわかります。



アルネストさんは
こう話を続けます。


西オーストラリアで
今回の方法を初めてみると
1年で27件。
行政は、どうやったの、と聞くと


「黙って
相手の話を聞けばいいんです。」


行政は、もっとやれ、と。


世界で300の地域
4万件の起業支援をしました。


ドラッカーは


「起業家精神にあふれた社会・経済には
計画というのは馴染まない」


「計画は起業家にとって
命取りになるものだ」


と言います。



この放送を聞いていて
いまいちよくわからなかったのは
このあたりなのですが、
起業するにあたって、
計画通りに行くことはない、
ということでしょうか。
目標や目的はありますけれど
そこへ向かう工程は
臨機応変に対応していかなくては
ならない、ということでしょうか。


私は起業経験はありませんので
なんとも言えませんけれど、
前に進みながら
同時進行で
先のことを考えて行くのでしょうか。


起業家と実業家は違いますので
このあたりも一応書いておきますと


起業家は新しいことを始める人で
今までにない仕事をする人、起こす人です。


実業家は事業の継続、発展をさせることで
起業家とはまた別の存在です。


どちらも兼用して行う人が
多いかもしれませんが、
起業する能力と
事業を継続させる能力は
別らしいです。


新しいことをするということは
今までの知識、常識の外にあることをすることで、
事業継続は知識を持って、安定させたり
発展させたりするので
起業はエリートに向かない場合があり、
事業継続はエリート向きと
言われる場合があるようです。



アルネストさんは
こう話を続けます。


起業する上で必要な3つ


良い商品


良いマーケティング


きちんとしたお金の管理


全部自分で出来る人はいません。
そんな人はいません。


世界100の大企業を調べました。
成功を収めた企業に
共通する点はひとつ。


始めた時
一人ではなかったってこと。


資源や人材探しの手伝いもします。



日本と海外では
会社組織の考え方が違いますので
詳しくはないのですが
書いておきますと
(昔の話しですけれども・・・)


日本では
トップに社長がいて
ピラミッド型になっています。
社長はオールマイティで
営業も経理も開発、
なんでもやる場合が多いです。
組織が大きくなれば
役割も分散できますけれど
小さい場合は全部こなします。


アルネストさんが言った


全部自分で出来る人はいない
始めた時、一人ではなかった


というのは、
海外では
すべて自分で行うわけではなく
それぞれの専門に分かれて
行うようで
商品開発する人
営業をする人
経理・会計をする人
など、それぞれの役割と責任が
明確化されています。
起業した人が
必ずしも経営をするわけではなく
経営は経営の専門家にまかせて
自分は開発側で専念する
なんてこともあるようです。
海外の会社は
スペシャリストで構成されています。


日本のゼネラリスト(浅く広く)
海外のスペシャリスト(深く狭く)


とよく昔は比較されていました。
今はまた違っているのでしょうけれども。
それぞれの文化や価値観の違いが
よく表れている例だと思います。


どういったことで起業し
どこを目標にするのかによって
考え方もいろいろと変わってくると思います。


番組の最後に
スーパープレゼンテーションの
番組ナビゲーターである
MITメディアラボ所長 伊藤穣一さんは
デザインの話しをしてくれました。


デザインの世界も変化していて


ユーザー中心のデザイン
(従来のやり方、
ユーザーのことを考え、
デザインはデザイナーがしていく。)
 ↓
参加型デザイン
(ある程度パターンを用意して
相手に選んでもらう。)
 ↓
共同デザイン
(今回のアルネストさんのやり方に近い。
いろんな人をデザイン過程に巻きこんで
行うことのようです。)


とデザインも
より相手側に近づいているようです。


アルネストさんの情熱さと、
デザインの話を聞いた時
日本のあるデザイナーを思い出しました。


「熱を持った人の伴走者になる」


そのデザイナーはそう言います。


高知県にあるデザイン事務所
梅原デザイン事務所 代表 梅原 真さんです。


農林漁業や地方の仕事を主にしていて
一次産業や地方の再生に力を注いでいる人です。


仕事の依頼に必要なのは
本気度、志です。
いくらお金を積まれても依頼は受けないといいます。


デザインで消費者とのコミュニケーションを生み出す
コミュニケーション・デザインでヒットさせてきました。


こうやって見てきますと


気持ち


というものが
人や物事を動かすうえで
すごく大事なことで
根本のエネルギーもあり、
どんなかたちにしろ
その気持ちを表に出さなければ
動かすことはできないのだと
改めて思った回でした。



【参考・出典】
スーパープレゼンテーション 2014/2/17放送
Ernesto Sirolli(アルネスト・シローリ)
Want to help someone? Shut up and listen!
「人を助けたい? なら 黙って話を聞け!」
http://www.nhk.or.jp/superpresentation/backnumber/140217.html



スーパープレゼンテーション
NHK教育(Eテレ)
月 23:00-23:25
再放送 水6:00- 日深夜0:45-
http://www.nhk.or.jp/superpresentation/



TED
エルネスト・シロッリ(動画)



プロフェッショナル 仕事の流儀
第175回 デザイナー・梅原 真
http://www.nhk.or.jp/professional/2012/0220/

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